保護者講座イベントレポート・・・二階堂ねこ

 202277日と10日に、オンライン開催された保護者対象の「夏休み目前!!ネット・ゲームとの上手な付き合い方」講座。株式会社ミヤノモリ・ラボラトリー様の協賛を受け、ネットセーフティ広島が主催しました。参加者それぞれの体験を話し合う時間もあり、盛りだくさんの1時間を過ごしました。

実際の事例をもとにQ&A形式で進んだ講座

 講座は、事前アンケートで、講師の笹川進吾のもとに寄せられた質問に答える形で進みました。

 

 例えば「なにをおいてもゲームやYouTubeを優先し長時間見ているので、依存しているのではと心配」という質問。

 これには「好きなことに熱中していることをまず認めてあげる」という視点の転換を提案しました。

 「なにに興味をもち、楽しいと感じているのかを、まずは親も知ることです。

 遠慮なく話せるよい親子関係を作ることで、本質的な話し合いができるようになり、深刻な問題を未然に防ぐことに繋がります」という解説に、「確かに」と大きく頷く保護者の様子も見られました。

「傾聴と承認」で根本的なコミュニケーションを

 子どもの夢中なことを聞いてあげるためには、「傾聴と承認」の姿勢が必要です。

 このことについてアドバイザーの長崎幹奈子は、子どもの気持ちに寄り添い心から理解しようとすることで、ゲームや動画は、世代や特徴を超えて一緒に楽しめる「コミュニケーションツール」にもなりえる、と実体験を交えて話しました。

 だからといって、だらだらした利用を許可していいわけではありません。大切なのは、利用時間のルールを子どもが自ら決めること。「規律」ではなく「自律」がポイントです。

 宿題やその他必要な時間を割り出し、ゲームや動画にあてる時間を割り出します。ここで大切なことは、決して睡眠時間を削らないこと。年齢ごとに必要とされる睡眠時間を必ずチェックします。こうして利用時間をハッキリさせておくことで、不要な親子げんかを避け、むしろ共通の話題を作ることができるのです。

 小学生のうちに時間をコントロールできるように導き、思春期にもしっかりと話し合える環境を作っておくのが理想です。

「思考を深めるきっかけに」参加した保護者の感想

 今回は一例を挙げましたが、そのほかにも思わずあるあると共感するような質問がたくさん寄せられ、様々な意見が交わされた今回の講座。参加者の皆さんに感想を伺ってみました。

 

 中学3年生と小学2年生の子どもをもつさんは、「違った視点を与えてもらい、気づきのきっかけになった」と話します。

 今までは子どもがゲームや動画をしているのを見るたびに、子どもに向き合えていないような気がして、不安とイライラが募っていたそう。

 講座を受けた後、子どもたちがどんなゲームや動画を楽しんでいるのか興味をもつようにしたところ、一緒に「脳トレ」系のゲームを楽しむ習慣ができたと言います。テニスゲームにハマっているという小2の子とは「実際のテニスをやってみようか」という話にもなったのだとか。

 

 同じく「気づきが多かった」と話すさんは、「ゲームは時代を反映する文化のひとつ。ゲームにコントロールされる生活になってほしくないだけで、ルールを守るならば、友人たちとのコミュニケーションツールとしておおいに活用していけばいい」と考えています。

 小4の男の子は、親子で決めたルールを破って1週間のゲーム禁止令を受けたところだと言いますが、ルール運用には納得している様子だそう。

 「ママが今日受けた講座では、先生がこう言ってたよ、という言い方はよく効くようです」と笑顔でした。

 

 Cさんは講座のときに、子育てにおいて大切なこととして「待つ、見る、応援する」という言葉をメモしたそう。

 「ゲームは親のアカウントで。課金も、ごほうびや誕生日など条件を出して、ルールを守るというゲーム感覚で許可しています」。ルールは子どもと一緒に決め、「人のせいにしない」「自分の言ったことに責任をもつ」という大きなルールを理解してほしいと望んでいるのだとか。

 「家庭内でのコミュニケーションや、ものごとのバランスについて、思考を深めるきっかけになりました」と話しました。

 

 

まとめ

 これといった正解があるわけではない、ゲームや動画との付き合い方。 

 しかし、難しく考える必要はないのかもしれません。

 家庭ごとに違う最適解を求める過程で、コミュニケーションや相互理解を深めていくことで、親も子どもも納得のいく結論を導き出せるという手応えを感じる講座でした。

 

二階堂ねこ
(経歴)
奈良育ち、大阪の出版社勤務を経て、結婚を機に和歌山に。海のある街に猫と住む夢が叶ってごきげん。取材やインタビューをメインに活動しつつ、地域の魅力を発信したいフリーライターです。
 

「夏休み前!ネット・ゲームとの上手な付き合い方」保護者講座

情報リテラシー教育保護者講座開催させていただきました。

 

 家庭でのお子様のスマホやタブレット・ゲーム機との付き合い方。教育の情報化やGIGAスクールなど、学校での学び方の変化。などなど保護者のみなさまの「心配事やお悩み」に一つ一つお応えする講座です。

 

2022年7月は、2回開催しました。
受講者は、計7名。
また、受講者の感想などは、後日ホームページにアップします。

 

◎日時

2022年7月 7日(木)10:00~11:00

2022年7月10日(日)10:00~11:00

 

◎テーマ

「夏休み目前!ネット・ゲームとの上手な付き合い方」

◎参加方法

 オンライン会議システム Zoomミーティング

◎対象者

 18歳未満のお子様をお持ちの保護者

◎定員

 6名まで(先着)

◎お申込はこのサイトから
 

◎講師

 笹川進吾(ネットセーフティ・インストラクター)

◎アドバイザー

 河野千代子(ネットセーフティ・アドバイザー)

 長崎幹奈子(ネットセーフティ・アドバイザー)

◎参加費用

 無料

 ※協賛:株式会社ミヤノモリ・ラボラトリー提供

◎内容

 質疑応答等おしゃべり

 ※講師から事前アンケートの「お悩み」等に対する回答やアドバイスなどの後さらに、受講者からの「質疑応答おしゃべり」の予定。

  質疑応答等で延長30分まで。

 ※参加される方は、お名前(ニックネーム可)表示、顔出しでお願いします。

 ※今後の研究のため録画します。公表する場合は、個人が特定されないようにします。

 

◎主催

 ネットセーフティ広島 

  mail:netsafetyh3749@gmail.com  📱090-2803-7185(担当笹川進吾10:00-17:00)留守録有

◎協賛

 株式会社ミヤノモリ・ラボラトリー https://miyanomorilab.co.jp/